音で観るダンスのワークインプログレスとは
視覚に障害のある人たちが芸術を楽しむために、音により視覚情報を補助する「音声ガイド」*。最近では、携帯電話のアプリで音声ガイドを聴きながら映画を観るなど、使われ方が広がっています。
音声ガイドは、視覚情報を音で置き換えることで、鑑賞する人の頭の中にさまざまなイメージを浮かび上がらせる手法です。そんな音声ガイドをダンスという身体表現につけるとしたら、どんなイメージや体験が生まれるでしょうか。
それは、より多くの人が身体表現を楽しめるようになる状況をつくるだけでなく、視覚の有無を超えて、ダンスの新しい見方にもつながるのではないか、というのがこのプロジェクトの試みです。
プロジェクトは、さまざまな実践者によるワークショップと研究会を軸に複数の音声ガイドを開発し、観客はそれらの音声ガイドを選んで聴きながらダンスを観るという形で上演を行います。
2017年度と2018年度に生まれた6種の音声ガイドを、上演の記録映像とともにお楽しみください。
* 「音声ガイド」はその他にも、音声解説やオーディオ・ディスクリプションなど、現状ではさまざまな呼び方が混在していますが、このプロジェクトでは「音声ガイド」としています。
音声ガイド
上演直前にアナウンスした事前情報
これから二回、ダンスを上演します。最初は明るい状態、二回目は完全に明かりを消した状態で行います。見える人も見えない人も、上演にあたり前提を共有したいと思います。このスタジオの舞台自体は横幅15m×奥行き12m、天井高8mほどになりますが、その中の横幅7m×奥行き6mを使って踊ります。ダンサーの捩子ぴじんさんはその中を移動しますが、一番近いところで客席の最前列から2mほどの距離で踊る場面もあります。照明は、捩子さんが踊るエリアだけが浮かび上がるように明るくなっており、それ以外は暗い状態、舞台美術は何もありません。ベニヤ張りの床には黒い塗装がされています。 捩子さんが舞台左奥に裸足で立っているところから始まります。それぞれの音声ガイドは、始まるタイミングが異なります。それでは、始めます。
これから二回、ダンスを上演します。最初は明るい状態、二回目は完全に明かりを消した状態で行います。見える人も見えない人も、上演にあたり前提を共有したいと思います。このスタジオの舞台自体は横幅15メートルかける奥行き12メートル、てんじょうだか8メートルほどになりますが、その中の横幅7メートルかける奥行き6メートルを使って踊ります。ダンサーの捩子ぴじんさんはその中を移動しますが、一番近いところで客席の最前列から2メートルほどの距離で踊る場面もあります。照明は、捩子さんが踊るエリアだけが浮かび上がるように明るくなっており、それ以外は暗い状態、舞台美術は何もありません。ベニヤ張りの床には黒い塗装がされています。 捩子さんが舞台左奥に裸足で立っているところから始まります。それぞれの音声ガイドは、始まるタイミングが異なります。それでは、始めます。
* 2018年度は暗転、明転、暗転と三回上演